2018年1月2日火曜日

アメリカの天才画家 バーニー・フュークス

肖像画にも才能を発揮し、有名人に人気があった
昨年12月、東京代官山ヒルサイドで、バーニー・フュークス展覧会があり、短期間の展示だったが見に行った。日本では余り知られていないアメリカの画家でイラストレーター、彼の絵は一度見たら、たちまち魅了される画風である、私もその美しさに参ってしまった。バーニーの愛称で親しまれた全米屈指のイラストレーターであり、1962 年、20 代の若さで「アーティスト・オブ・ザ・イヤー」、翌年63 年には、権威ある「ハミルトン・キング賞」を受賞。75 年、最年少にしてノーマン・ロックウェルなどの巨匠が名を連ねた栄誉の殿堂「ホール・オブ・フェーム」に選出され、アメリカのアートシーンではトップの座に君臨してきた。
イラストレーターとして車のCM画像で認められた
何処かで見たことがあるかもしれない。
彼は、父親のいない貧しい境遇の中で育ち、トランペット奏者になることを夢見ていたが、高校を卒業した夏に工場の事故で右手の指3本を失ったため断念。そこで新たな道を求め、正規の美術教育を受けた経験は無かったが、美術の世界で身を立てることを決意する。フュークスの最初の仕事は、デトロイトのニュー・センター・スタジオ(New Center Studios )の自動車広告のイラストレーターであった。フュークスは、非凡な才能ですぐに認められ、2、3年のうちに、デトロイトの自動車会社専門スタジオ「ジ・アート・グループ」(The Art Group )を立ち上げた。
車のCMから他の分野でも有名になる
これはコカ・コーラのCM 
宣伝するプロダクトを直接描くのではなく
人々や生活を中心に描いている、これはペプシコーラのCM
肖像画でも才能を発揮、歴代のアメリカ大統領の
肖像画を描いている
その後、CMイラストレーターとして活躍しながら、徐々に仕事の範囲を広げ、1998年発行のアメリカの4枚の郵便切手のイラスト制作、雑誌「スポーツ・イラストレーテッド」の表紙などを担当し人気が高まる。
特に、人々の本質を見事に描きぬくバーニーのポートレートは名だたる著名人を魅了し、ケネディをはじめとする米国歴代大統領の肖像画によって名声を更に高めた。
       
イタリアのカフェ
街に漂う空気感がある

娘がイタリア人と結婚したことをきっかけに、1980 年代に初めてイタリアを訪れ、以来その情景に魅せられ、細い石畳の道に射す光やクラシックな街並がつくり出す影を、卓越した筆致とモダンなスタイルで描いてきた。
私の大好きな1枚
ゴルフの試合を描いているが、ゴルファーは一部で
ゴルフ場の季節感、観客、森の光などまさに現代印象派の絵画
競馬のスピード感溢れる一瞬だが、
描きたかったのは雰囲気と光だろう
大胆な光と影の作り出す柔らかな陰影。彼の描くイメージは深みのあるロマンティシズムに満ちており、まさに「現代の印象派」と称されるのが分かる。繊細でソフトな光の表現法を生かし、ノスタルジックで息を呑むように美しい情景を描いた。
この画風は、スポーツ・イラストレーテッドの表紙のみならずその後の作品に反映され、初期欧州印象派に見られる空気感、光の陰影、色合いの変化などを現代に彷彿とさせるようなタッチを感じる。
野球場も多く描いている
試合ではなく練習風景、地方球場の観客や
球場の雰囲気がよく伝わってくる
何か懐かしい。
バーニー・フュークスは2009年9月に亡くなった、享年76歳。「私は見えるものではなく、見えないものを描くのだ」

フランク・シナトラ
この雰囲気、いかにも感があるな・・・

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