Wednesday, January 25, 2017

Amazonから目が離せない


Amazonは本のネット販売会社からスタートして、アメリカ最大のスーパーマーケットチェーンで、1万1000店舗を誇るウォルマートを時価総額で凌駕する物品販売会社になった。売上高4860億ドルを誇るウォルマートに比べて、Amazonの売上は890億ドルにしか過ぎない。しかし、1999年から2014年までに54倍のビジネスにしたその成長スピードは、驚異的である。おそらくネットを使う人でAmazonのサービスを利用しない人はいないのではないか。市場は売上サイズではるかに巨大なウォルマートを時代遅れとみなし、Amazonのビジネスモデルを賞賛している。
細々とスタートしたベンチュアー企業だったAmazonが、本のネット販売、物品販売、クラウド・サービス、楽曲やビデオ・映画などのメディアサービスへと事業の規模と、範囲を猛烈な速度で拡大してきた。ユーザーに派手な広告は打たないが、利用者が使いたくなるサービスを少しずつ浸透させ、知らぬ間にガッチリと生活空間に入り込んでリピート顧客が全世界レベルで増殖している。Amazonプライムサービスで顧客を固定化し、彼らを中心に新しいビジネスを実験し、磨き上げる、気がつけば忠実な顧客群が構築され、しかも顧客単価は大きい。

アマゾン・ダッシュ・ボタン
ブランド名のボタン
最近のAmazonで、暫く目が離せない動きがある。
1番目はAmazon Dash Button。見た目は消費財の名前が印刷されたボタンである。単価は安いが、切れると困る大衆消費財、例えば洗剤、トイレットペーパー、ミネラルウォーター、ジュース、お茶、化粧品など、大抵は購入するメーカーや商材は決まっている。切れたら不便だし、結構消費するものなので、スーパーなどへわざわざ買いに出かけるのも面倒。無くなりそうになったら、このボタンを消費財のある場所に貼り付けておいて、プッシュする。その情報は自動的にネットに上がり、Amazonに届く、翌日には希望の品が配送される仕組みだ。値段もそう変わらないし、嗜好も余り変化しない物だ。
USのボタン
注文する方はPCを起動することも不要で、ボタンを押すだけ、翌日には手に入る、とても便利。 この仕組が何が画期的か? ユーザーはボタンだけで支払いは自動引落になり便利になる。 しかし、その裏側には大きなビジネスモデルの転換がある。それは供給サイドの問題だ。これら大衆消費財の決定は殆ど広告に依存する、日本の広告費は薬品、飲料、洗剤、衣料などが常に上位にくる。また、一旦消費者がブランドを決めると、同じ商品を買い続ける傾向が強い。消費者のブランドを切り替えさせるのは膨大なコスト(広告費)が掛かる。Amazonのこのボタンに採用されれば、いわば自動的に自社製品が継続して売れることになる。Amazonはメーカーから従来の広告費にあたる費用の代わりに、ボタンの費用を請求できる。メーカーには選択肢がない。極端に言えば、Amazonの言うがままの値段に従わねば別のボタン(ブランドがかわってしまう)にされる。
今支払っている広告費より少しでも安ければ、ボタンの方が有効、かつ安価となるはず。
アメリカで始まって、瞬く間に普及し始めたと言われている、日本でどうなるか興味がある。1つくらいボタンを利用してみようかとも考えている。


アマゾンエコー
ネットと音声でつながる
 2番目はAlexa 商品名ではAmazon Echo. 音声アシスタント端末で、実はAmazonが販売するハードウェアでは史上最大のヒット商品になったと言われている。
機械に話しかけると音楽をかけてくれたり、電話を繋いでくれたり、メールの着信を音声で教えてくれるなどの機能で、iPhoneではSiriに当たる。Siriは音声でメールを書いたり、電話をかけたり、話しかけると適当な返事を音声で返してくれたりする。SiriはiPhoneに組み込みになっているので、そんなに広範な検索や他の機械との連動などは出来ない。
AmazonEchoは人間の音声を正確に認識でき(英語)人間と間違うほど流暢かつ正確に回答してくれる。実は、それを可能にしているのがAlexaと言う音声認識機能ソフトである。
AmazonEchoの形
Alexaは人工知能とクラウドでつながっており、広範囲な検索や人間とのコミュニケーションができる。Siriと違うのは、Alexaというソフトがオープンにされていて、機器開発者が自由にAlexaを使って新しい商品に音声認識機能を組み込むことが出来るようになっている。ドミノピッツアはAlexaを使って、AmazonEchoから音声でピッツアの注文ができるサービスを提供しているし、Uberは音声でタクシーを呼ぶことを可能にした。あらゆるネットサービスは、AmazonEchoによって音声で利用できるので、ネットにさえ繋がれば、なんでも出来ると言っても良いくらいだ。
ネットにさえ繋がれば
何とでもコミュニケーション

何もかもが、AmazonEchoにつながる時代がすぐそこまで来ている。昨年のCES(Consumer Electronics Show)では、数百を超える機器に組み込みとなり、車から冷蔵庫まで、徹底的にVoiceControlを押し出して、Alexaが全てのブースを席巻したと言われている。テクノロジー産業では、デファクトスタンダードの地位を獲得したサービスが圧倒的に優位に市場を支配するのが常で、後からその座が揺らぐことは極めてまれ。Alexaを音声コントロールに採用する企業が多数現れている現状は、今まさにAmazonが大きな獲物を手中に収めようとしている状況だと言えるかもしれない。AmazonEchoが一人住まいの高齢者と音声のコミュニケーションにより、幸せな老後に貢献出来るかもしれない。 AmazonEchoを使った事例アメリカの動画

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