Saturday, August 15, 2015

白鳳の仏達 奈良国立博物館 開館120年記念特別展から

法隆寺 夢違観音像
ほっこりしたお顔が良い

奈良国立博物館で、開館120年周年記念「白鳳 花開く仏教美術」特別展が開催されている(9月23日まで)。私の最も好きな時代の仏像たちが、一堂に集められており、以前から、楽しみにしていた。
東京深大寺 釈迦如来像
素朴で可愛い
白鳳時代という時代は歴史では出てこないのだが、美術史では平城遷都以前、大化の改新以降の間を白鳳時代と言う。おおよそ、645年から710年で、60年ほどだ。歴史は政治史を中心に語られるので、権力の中心が置かれた場所、平城京、平安京、鎌倉、室町、安土桃山、江戸などに時代を纏める。平城京以前は宮城が頻繁に移され夫々が短期なので、纏めることが難しい。ちなみに下記の年表を見ると、わずか60年間で難波宮、飛鳥板蓋宮、大津宮、飛鳥浄御原宮、藤原京と遷都が行われている、この時代天皇を中心とした国づくりが本格化し、仏教が全国へ広まり、造寺造仏活動が飛躍的に発展した。時代の雰囲気を反映して、若々しくみずみずしい仏像美術が、花開いた。

白鳳時代の前は飛鳥時代で、仏像は、中国や朝鮮の影響を色濃く受けており、いかにも異国的な印象を受ける。
白鳳時代に入ると、隋や唐の影響を受け、西方式仏像(アルカイックスマイルやアーモンド形の目)から、中国固有化が進む。

そして天平時代に入ると再び、インド風の様式が取り入れられ、アクセサリーや、衣服、体つきなどどんどん写実的になってくる。
面白いのは二重まぶたの仏像は白鳳期以外には殆ど作られていないので、そこに着目して見ると、白鳳仏が分かる。
この時代に中国や朝鮮から入ってきた仏像を参考にしながら、日本でも多くの仏像が作られるようになり、素朴で微笑ましい仏たちが数多くうまれた。
法隆寺 普賢菩薩像
童子の様なお顔が流行る
東京国立博物館 法隆寺館
金銅仏 童子スタイル

金龍寺 菩薩立像
みずらの様な髪型で子供の姿
白鳳仏は、法隆寺の釈迦如来像に観られる「古拙」の雰囲気から、童子をかたどった写実的な仏像へ変化し、やがて、薬師寺、月光菩薩のように少し体をS字型にひねった肉体表現になり、やがて天平仏の形式に進化、徐々に日本的な仏像になる。
その進化の過程にある、なんとも素朴で、愛らしい白鳳仏は私を始め多くのファンがいるのもうなずける。
薬師寺 日光菩薩



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