Tuesday, July 21, 2015

Google自動運転カーの仕組み

プリウスベースの自動運転カー

Google自動運転カーのトピックスは結構反響があり、どんな仕組みで制御されているのか、本当にスピードを出して公道やハイウェイを走行しているのかなどの質問があった。コンピュータの人工知能で運転が出来るのかも知れないが、安全はどのように保全されているのか、人工知能は車が走行している自分をどのように把握できているのか、など誰でも知りたいところだろう。
まずこのビデオを見てみよう。
ハイウェイを走行しているが、右から進入してくる車を認識して道を譲っているし、自らが進入するのもスムーズだ。
どんどん抜かれているので、スピードはそれほど出ていないように見えるが、他車を追い抜くときの車線変更も見ていて不安がない。
混雑している町中での走行ビデオが無いので、対人への配慮がどうなっているのかは判らない。

自動運転カーの開発は2004年、アメリカ国防高等研究計画局・DARPAが開催したコンペティション(競技会)に始まる。
指定された砂漠のコースを完全自動運転でゴールまでたどり着けるかを競った。しかし、この時ゴールまで辿りつけた車はなく、最も長く走行出来た車でさえ、240kmのコースのわずか5%を走行しただけだった。
翌年、2005年のコンペティションでは5台が完走、優勝したのが後にGoogle Carの開発に携わったチームであった。
この砂漠での競技会は、車をコースアウト(あるいは崖下に転落)させずに、障害物(先行車を含む)を回避しながら、早くゴールするのが主眼だった。砂漠という環境では道路の境界がはっきりしないという難しさがあった反面、信号や交差点、対向車、歩行者など、自動運転には難しいと思われる状況は無かった。
自動運転カーの目
2007年DARPAは難易度を上げ、市街地を想定した競技会を実施、他の車が交差点などを走行している状況で、信号など交通ルールを守りながら早く目的地に到着したり、駐車場で空いているスペースを自動的に探して駐車するなどの項目が含まれた。
優勝は、カーネギーメロン大学とGMのチーム、2位はGoogleチーム(スタンフォード大学)だった。
センサー群

それでは自動運転がどのように実現されているのか、主要なセンサーから見てみよう。
LIDAR(ライダー)360度の3D空間構造を読み取る。LIDARはパトカーの回転灯の様に、車の屋根でくるくる回っているので目立つ。
くるくる回っているところから周囲までの距離を測定するために、赤外線レーザーを照射し、レーザーが何らかの物体に当たって反射光が戻ってくるまでの時間を計測することで、物体までの距離を知る。この方法は測量などで普通に使われており、高速で精度が高い。さらに、LIDARは、道路に引かれている白線も認識するので、既知の地図情報を重ねあわせ、自分が地図上のどの道路のどの走行レーンを走っているのかを知ることができる。車用ナビシステムを想像すると分り易い。しかし、雪や土砂降りの雨などで、白線が見えなくなったりするケースには対応が難しい。
赤外線レーザー
それを補うため、赤外レーザーに加えて、ミリ波レーダーが装備されている。ミリ波レーダーは、現在普及しつつある衝突防止のための自動ブレーキ装置に使われている。250メーター先まで見え、雨や霧などにも影響を受けない。もっと重要なのは、ミリ波レーダーはドップラー効果を用いて、対象物との相対速度を測定し、早期に動いているものを発見出来ることだ。

DMI(Distance Measuring Ins.) 走行距離計
タイヤの回転を数えることで、車がどれだけ進んだかを知る。

GPS(Global Positioning System)
カーナビでお馴染みのGPS、しかし、GPSの測定誤差は1メートルを超えることも多いので、測定結果をそのまま信じると、対向車線や歩道にはみ出したりする可能性が高い。さらにトンネル内などでは衛星電波が届かない状況もある。

IMU(Inertial Measurement Unit)慣性航法の6軸加速度センサー
車がどのような挙動をしているのかを加速度と角速度の両面からとらえる。IMUは、現在でもカーナビに搭載されており、GPS衛星電波の届かないトンネル内やビルの谷間などで、現在位置を推定することができる。

制御ソフトウェアー
上記の様に周囲の状況を把握するために沢山のセンサーが使われている。これらのセンサー群は車を制御するソフトウェアーの入力となり、自分が地図上の何処にいるのかを特定する処理を行う。
この処理により、車の位置を10cm程度の誤差範囲に収めることが出来るので、他のレーンや縁石に乗り上げるような事が防げる。

Goolge Carは、グーグルの極秘プロジェクトだったが、2012年これらの情報が一般に公開された。自動運転カーが一般化するためには、それを実現したいと思うメーカーや研究者が利用できる情報が必要だからだ。アップルなども外部から車の専門家を密かにリクルートし、プロジェクト化されているようだ。
グーグルカーに乗るとアップルには行けない?







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