Monday, June 1, 2015

人工知能でガン診断 IBM人工知能ワトソン


IBMワトソン

アメリカとカナダで人工知能マシンが、がん診断に威力を発揮している。医師の診断は、患者の検査結果をどのように翻訳して病気の原因を突き止めるかにかかっている。その場合の翻訳は、医師の過去の経験、知見、症例のデータベース知識から正しいと思われる結論を導き出すプロセスである。一人の医師の能力に依存する割合が大きいため、大病院では複数の専門医師たちの知見を集約して、正しい診断に結びつける努力がなされることになる。「ワトソン」の解説動画はこちら
アメリカで、IBMの人工知能システム、「ワトソン」に、がん診断のための情報を検索・収集させ、担当医師に的確なアドバイスを出させる仕組みが現実になっている。既に数多くの医療機関がこの仕組に参加して、ワトソンをクラウドで共同使用している。

クイズでチャンピオンに
IBM人工知能「ワトソン」とは、米国の人気TVのクイズ番組で、人間のチャンピオンを破って賞金100万ドルを勝ち取ったので一躍有名になった。「ワトソン」の基本知識はこちらから

このがん検診システムには、過去のガンにまつわる膨大な量の医療データが格納されており、各病院から送られてくる患者のデータを高速で解析し、過去のデータを参考にしながら患者毎に、最も適切な治療方針や投薬を提案し、医者や患者が意思決定をするための支援を行う。
膨大なデータベースから目的の情報を
活用する側の医師達にはこの支援はかなり好意的に受け取られており、日々の診断内容や、措置などがワトソンに次々、追加され、その後の活用に活かされている。

これまでのがん治療では、多くの場合ガンと診断された患者には、外科手術、化学療法、放射線療法、などの治療方法が施されてきた。
近年、遺伝子解析技術が発達し、活用のハードルが下がってきて、特定の変異細胞を狙った治療が可能になり、効果が出はじめている。
しかし、およそ100ギガバイトにも及ぶといわれている人間の遺伝子情報を短時間で解析し、その内容を過去の症例や、学会論文、医療機関の症例などと照らし合わせることは、殆ど人間には不可能に近い領域であった。このような作業は人工知能システムにとって、もっとも得意とする作業であり、数分の単位で結論を導き出せる。

ある日本の医科大学のドクターが言っていたが、外国(特の北米)の医療症例は発表されると、世界中で参照出来るのだが、すべて英語で書かれているので、普段から全てをリファーする人は殆ど居ないそうだ。
論文を書く場合には参照するが、日常の医療活動に活かしているドクターは極めて少ないと言う。現実的には、超多忙な医師たちにとってそうだろうと納得する。人工知能IBMワトソン・システムは100万冊以上にもおよぶ情報を瞬時に参照し、与えられた命題に最も合致しそうな情報を探しだして、提供できる。経験の少ない医者でも、僻地の医療機関でも均等で、高度な医療を安く手に入れるための手段になるのではないか。

患者が医師と共に、過去の検診データを入力すれば、世界中のあらゆる症例や最先端の医療情報に基づき、自分だけに特化した対処法を、瞬時に見つけることが出来る時代が、もうそこまで来ているのかもしれない。


人工知能IBMワトソン

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