Monday, August 21, 2017

アフロヘアーの仏像と西大寺の仏像展


五劫院
アフロヘアーの阿彌陀佛
西大寺の仏像展が、阿倍野ハルカス美術館で開催されたので覗いてきた。また、8月1日から12日まで特別拝観中の奈良五劫院・アフロヘアーの阿弥陀坐像を訪ねた。
清涼寺式釈迦立像の模刻
まずは、西大寺の仏像展から。西大寺は以前にブログにもアップしてあるので、同じ仏像を見ることになるのだが、寺院で拝観では発見できない部分もある。今回の展示会でその観を強くした。すなわち真横や真後ろに周ることができるので、見えなかったところから新たな面白さが見えてくる。
西大寺の清涼寺式釈迦像模刻はとても有名だが、実は快慶も後白河上皇の依頼で模刻を作ったことがあったそうだが、火災で焼失してしまい現在模刻像は残っていない。仏像を今回、真横から観ることが出来た。この仏像は両脇で身体を前後に割られている。いわゆる割剥ぎと言われる手法で、一本の木を半分に割り、内刳をして前見と後ろ身を彫刻し、最後に2つを合わせる作り方である。展示会で真横に回ってみたら、この割れ目がはっきり見えた。この模刻がこの作方なら、本物の京都清涼寺釈迦立像も同じ方法で造られた可能性も推測される。

浄瑠璃寺
吉祥天女像
さらに、京都浄瑠璃寺の秘仏である「吉祥天女像」が期間限定で西大寺展に展示されていた。こちらも以前のブログ浄瑠璃寺九体阿弥陀で紹介しているので、参照して欲しい。明るい照明の下で見る天平美女も美しい。仏像の中では女神像は珍しく、吉祥天女像と弁財天の2美女が有名で、日本では時々この2女神像が混同されることも多い。
どちらも古代中国の貴人風に飾られている、日本へ入ってきたのが中国唐時代なので、唐の貴族女性がモデルになってる。もとは、インドのヒンドゥーの神様で、幸運、豊穣、美を司るとされてきた。ギリシャ神話のアフロデーテ(ローマに入ってビーナス)と同じ役割なのが面白い。ちなみに吉祥天女は四天王の一つ多聞天の妻であり、母は鬼子母神だ。四天王として祀られる時は多聞天で、単独では毘沙門天となる。人妻で子持ちの仏像は他に無いのではなかろうか。
一方、弁天(弁財天)は、七福神の一員、神仏習合で神道に取り入れられ、竜神の化身と言われる、インド・ヒンドゥー教では川、あるいは水の神様である。その後、学問、音楽を司るとされた。七福神の弁天様は手に楽器びわを抱える姿で表現されている。
ギリシャ神話のミューズも音楽担当の女神で同じだ。

宋様式の仏像である
アフロヘアーをした阿弥陀様? 奈良東大寺の北側に五劫院と言う小さな寺院がある。普段は拝観できない(事前に予約を入れれば可能らしい)が、毎年、8月1日から12日まで特別に拝観できるので、行ってきた。特に定められた拝観料があるわけでもなく、各自お布施をする。賽銭箱が仏像の前に設置してあってお金を入れる、覗いてみたら沢山の千円札が入っていた。写真やTV番組で見たことはあるが、はじめて、間近で拝んだ。まさにアフロヘアーである。見方によっては可愛いおかっぱ頭にも見える。五劫思惟(ごごうしゆい)阿弥陀仏である。五劫院の劫とは、天女が3年に一度舞い降りてきて44里立方の大きな岩石を衣でふわりと撫でる、そうやってこの岩石がすり減って無くなるまでの期間を言う。五劫とはその5倍の年数を意味する。落語「寿限無」の中で言われる五劫の擦り切れとはこの意味である。インド人の数値感覚、空間認識などとても信じられないくらいスケールが大きい。五劫思惟阿弥陀が何故アフロヘアーなのか、「無量寿経」によると、阿彌陀佛がまだ菩薩の時代、世の衆生を救うために菩薩行に励み、五劫の間ただひたすら思惟を凝らし遂に菩薩から阿弥陀如来になられた瞬間を写した姿だと言う。長い時間と難行を表すため、髪の毛が伸び、うず高く螺髪がかぶさるように表現されている。
とにかく変わっていて、一度見たら忘れられないお姿をしている、五劫思惟阿彌陀佛に対する信仰は鎌倉時代にはじまったが、同じ様な仏像の作例はとても少ない。面貌や、厚い袈裟、両手を衣にかくすなどその姿は中国宋風のものだ。
五劫院 本堂


Wednesday, August 9, 2017

快慶展から

奈良国立博物館
快慶展のポスター
奈良国立博物館で「特別展 快慶 日本人を魅了した仏の形」が、本年4月~6月に開催され、見に行ってきた。快慶は日本のミケランジョロとも言うべき仏像制作の巨人だ。
伝説の仏師はすべて常朝から出ている
常朝は寄木造り、分業制度、仏像制作の標準化など
その後1000年の仏像の形を決めた巨人である
平安時代、仏師定朝が「仏の本様」と後世に謳われる理想的な仏の姿を作り出し、当時の人達は、これで仏像の形は決まりと思ったに違いない。
アメリカ キンベル美術館蔵
釈迦如来立像
快慶の初期のもの
ところが、鎌倉時代に入ってヨーロッパのルネッサンスに匹敵する人間的造形を、運慶が完成させた。しかし、その完成は快慶の活躍無くしては達成できなかったことだろう。快慶は平安朝の定朝にならんで日本の仏教美術史上に偉大な足跡を残した天才であり、今日まで仏像ファン一番の人気者である。運慶の作り出すダイナミックな筋骨隆々の仏像に対して、快慶は端正で親しみやすい姿に当時の貴族たちが仏の理想像を見たからだと思われる、この思いはまさに定朝の「仏の本様」と同じだ。

快慶の作品は、銘記や関係史料から真作と判明しているものだけで40件近く現存し、制作年が明らかなものも多い。また、東大寺、興福寺、醍醐寺のような大寺院だけでなく、由緒の明らかでない小寺院にも快慶の作品が残されており、いかに快慶工房の作る仏像が人気だったかを物語る。
仏師の中で仏像内に制作者、あるいは工房責任者の名前や仏像制作について記録が残されている事例としては、おそらく、快慶が圧倒的に多いのではないか。

安倍文殊院
文珠菩薩蔵
目がすごい
鎌倉時代になると、仏像マーケットは平安貴族から鎌倉幕府の武家達に移る。追い風となったのは東大寺再建プロジェクトだ、プロジェクトリーダーであった重源は慶派の仏像表現を好み、有名な東大寺南大門の仁王像など、次々と現代に残る仏像を制作させる。運慶の剛健な表現に対して、快慶は、むしろ藤原彫刻の風を受けたような、穏やかで流麗な、いわゆる「安阿弥様」なる様式をつくりあげ、当時から「ほとんど肩を並べることなき人」とまで讃えられている。わかりやすく、親しみやすさをもったその作風は、「定朝様」とならび、「安阿弥陀様」として仏像の二大潮流になり、以後の仏像彫刻に大きな影響を与える。
優雅な安阿弥陀様の仏像
醍醐寺 弥勒菩薩像
快慶仏に見られる特徴は、仏眼だと思う。鎌倉仏では目は玉眼となる、玉眼は、内刳りが行われて空洞になっている頭部の中から、目の部分に穴を開け、内側からレンズ状に目よりやや大き目の薄く磨いた水晶を当てて、木屎で止める。裏から水晶に直接瞳や目尻・隈、あるいは毛細血管を描き、綿または紙をあてて白眼を表す。最後にこれを木片で押さえて、木屎漆や竹釘で留めて完成する。平安後期から仏像作りに取り入れられ、よりリアルな仏顔となってくる、鎌倉時代には一般化する手法だが、玉眼専門の仏師が居たほど重要な要素だ。快慶工房は技術的にも優れていたに違いない。鋭くてそれでいて、優雅な眼差しを持つ仏像の目は、吸い込まれるように魅力的で、快慶仏独特のものだ。

東大寺釈迦立像
眼の表現が快慶
今回の特別展では動画、快慶ストーリーが公開されているので、御覧ください。

Saturday, August 5, 2017

社会に溶け込むIOT



クラウドファンディングを知ってますか? クラウドファンディングとは、「こんなモノやサービスを作りたい」「世の中の問題を、こんなふうに解決したい」といったアイデア
従来の資金調達方法
やプロジェクトを持つ起案者が、インターネットサイトを通じて、世界中に呼びかけ共感した人から広く資金を集める方法だ。クラウドファンディングは、資金や支援者へのリターン(特典)のあり方によって4つのタイプに分類される。




1.寄付形 集めた資金を全額寄付に充てリターンはなし、あしながおじさんスタイル
2.投資形 出資者がプロジェクトの利益から配当という形でリターンを受け取る
3.融資形 出資者が利子の形で一定のリターンを受け取る
4.購入形 支援者はお返しとして物やサービス、権利という形で特典を受け取る
クラウドファンディング
ネットで世界中からから
資金を調達する
簡単な商品やサービスを思いついて、人々に使ってもらいながら改善し育てたいという場合、資金をかけないで商品を少しづつ出し、利用者の反応を見ながら育てるスタイルが、クラウドファンディングでは多い。インターネットで商品を紹介し、希望者に買ってもらうことで、製品を世界中に広めることができる。製品が売れれば有名になり、ビジネスケースとして成功するかも知れない。リスクは殆どない。インターネットが世界中に普及したおかげで、ごく小規模なビジネスでも国際的に資金を調達できて、やりたいことをやれる時代が来ていることを実感する。

そんなクラウドファンディングサイトで見つけたのが、忘れ物防止用デジタルタグ TrackRだ。
              
鍵、ペットなどに装着しておくとiphoneから離れたら
音で教えてくれる。逆にTrackRを押すとIphoneを鳴らして
在り処を教えてくれる
昨年、アメリカのクラウドファンディングサイトで紹介され、面白そうなので購入してみた。初期トラブルなども多いが、アイデアが面白いし、身近なIOTとして広まるだろうと思っていた。
左は車のキイに装着したもの。右は自宅のキイホルダーに着けたも
の。面白いのはこのTrackRを車に入れておくと、駐車場で車を止めた場所を忘れてもiPhoneから、最後にiphoneと接続した場所を知らせてくれるので、見つけられる。このTrackRにヒントを得て、日本でも同じような機能をもつ「マモリオ」と言う製品が開発・発売されている。利用のアイデアが面白い。機能的には全く同じなので、多分マモリオは米国TrackRのパテントを利用あるいは提携していると思われる。

電車に忘れ物をすると、スマートフォンに通知してくれるーー。そんな実証実験を西武鉄道が8月1日からスタート。この「お忘れ物自動通知サービス」は、紛失防止IoTタグの「MAMORIO」(マモリオ)を手がけるスタートアップ企業MAMORIOとの提携で実現した。この「MAMORIO」は、Amazonで1個3780円(税込)で購入できる忘れ物防止IoTタグ。Bluetoothでスマートフォンとペアリングして利用する。同タグを付けた財布や鍵、バッグが手元から一定距離以上離れると、最後に確認できた時間と場所をスマートフォンで通知する仕組みだ。また、手元から離れたMAMORIOタグが、他のMAMORIOユーザーとすれ違うと、その場所を通知してくれる「みんなでさがす」機能もある。駅や商業施設に設置されているMAMORIOアンテナのエリア内に、MAMORIOタグをつけた忘れ物が入ると自動通知してくれる機能もあり、駅の忘れ物センターから忘れた人に連絡が出来るわけだ。実は、MAMORIOを活用した忘れ物通知サービスは、東急電鉄、京王電鉄などが試験導入。地下鉄事業者では東京メトロが6月から実証実験を行っている。

西武電鉄も実証実験に
何年かすると、このサービスは日本中に広まって、ごく当たり前のサービスになるだろう。ITの力で新しい価値を生み出すデジタルトランスフォーメーョンが急速に浸透している。車のシェアーライドサービス、UberやLyft、空き部屋シェアーサービス、AirBnBなど、新たな価値が既存の商流を変え、業界構造をも破壊してしまう「デジタルディスラプション」が各業種で起こりつつあることを実感する。「銀行の支店やATMに行くより、スマホで処理した方が便利」「タクシーより、スマホで呼べば来てくれるUberの方が便利」といった声は、銀行の業務や支店の存在意義、タクシー業界そのものが問い直されることにつながって行く。

TrackRやマモリオのようなIOT機器も、「テクノロジーを使う」から、「テクノロジーが社会に溶け込む」というフェーズに入っているのかも知れない。

Friday, July 28, 2017

タイの仏像展から


日本・タイ修好130周年記念
仏像展
大乗仏教の痕跡
千手観音のような
般若波羅蜜多立像
12世紀末頃
2017年は明治20年(1887年)に日タイ修好条約が結ばれて130周年記念となる年で、明治政府が東南アジア諸国と外交関係を結んだ初めての条約である。

この130周年を記念して「タイ~仏の国の輝き~」展が東京国立博物館で開催されているので見てきた。 タイでは人々の暮らしの中に仏教が息づいている、バンコクのような大都市でも、地方の農村や離島でも、朝、托鉢をする黄衣の僧侶に供物を捧げる人たちや、寺院でお祈りを捧げる人たちの姿は日常風景である。タイの仏教はインドからスリランカを経て伝えられた上座部仏教(南伝仏教)で釈迦像がメイン。しかし、今日のタイの姿になるまで、いろんな部族が興亡し、その間大乗仏教も一時伝播したことを、この展示会で初めて知り驚いた。大乗仏教では多数の宗派、多種多様な仏像とお経が創造され、伝播して行く。衰退はあってもその中で信仰した人々の痕跡が残るものだが、タイでは余り見当たらない。
初期の仏像
インドの影響が残る

日本には、インドから中国、朝鮮半島を経由して仏教が伝わり、その過程で多種多様な経典や仏像が生まれた。時代の背景とともに宗派の興亡はあったが、寺院、仏像などの姿で今日まで残ってきたため、実にバラエティに富んだ仏像が残る。明治政府の廃仏毀釈で数え切れないほどの仏教の歴史的遺産が消滅したにもかかわらず現在まで伝えられている仏像の種類、数は世界一かも知れない。



シャム王朝で王の側近になった
山田長政像
上座部仏教とは釈迦の弟子から伝えられ継承された「長老の教え」を意味し、出家と戒律を重んじる釈迦仏教の姿を伝えている。現在のタイ憲法では、「国王は仏教徒である」と規定され、王は仏教の擁護者であることが求められている。国民の90%以上が仏教徒であり、タイ文化に深く仏教が根ざしていることがわかる。タイの人々の温かさや微笑みは、タイの文化である。

日本とタイの関係は、琉球とアユタヤとの交流が古くからあり、アユタヤ王朝で日本人が要職に就いていたということも実証されている、あの山田長政だ。タイ人が初めて日本に来た記録は南北朝時代(1389年)に、タイの船が朝鮮半島の高麗王朝に入貢したついでに日本に立ち寄り、1年も滞在したと言う。
シャム王の近衛兵
丸刈りで薙刀を持っているのが日本人
ランナータイの仏像
アユタヤ王朝は日本ではシャムの名前で知られている。仏教国タイの歴史は、タイ族初期のスコータイやランナータイがスリランカから上座部仏教を王朝主導で受け入れたことから始まる。その後アユタヤ王朝は200年に亘り東西交易の拠点として仏教を基礎として繁栄を誇った。しかし、隣国ビルマ王朝の侵攻で壊滅。今日、観光でアユタヤを訪れた人は、首を落とされた多数の仏像の無残な姿を目にするだろう。
その後、ラーマ1世王が、現在のバンコックに、アユタヤの王都を再現する形で王宮を建設した。中でも仏教興隆事業はアユタヤ再現のため王がなすべき最も重要な仕事とされた。

昨年10月タイ中興の祖であったラーマ9世王が亡くなった。
タイの人々は「王は菩薩となり天界に昇られた、未来にはきっとまた王にまみえることができる」と言っており、タイ人の心に深く根ざした仏教文化の形を伝えている。
ずらりと並ぶ仏像達(すべて釈迦像)
タイでは涅槃仏が多い、涅槃の姿で微笑んでいる。
日本の涅槃仏は入滅後(目を閉じている)か
入滅直前(目を明けている)かどちかかである。
優雅な姿の遊行仏 衣の表現が素晴らしい




Monday, July 17, 2017

人工知能は人間にどこまで追いついたのか

先日、三井住友銀行が融資業務を順次人工知能に置き換えるとの発表があった。聞くところによると、融資担当は、銀行マンのキャリアでは管理者になる登竜門であって、この業務を無事こなせると、営業か融資担当プロパーになって、管理職へ登用される。
一昔前から融資業務には融資条件や、返済への安全性をチェックするためにコンピューターに融資判断をさせる仕組みがあり、会社の決算書のデータを入力するだけで、融資する金額・期間・金利が即座に出る「スコアリングシステム」というものがあったが、その後このシステムはいろいろ問題があり、結局使い物にはならなかった。人工知能では、融資先事業の分析から、銀行内部での評価基準まで従来ベテランの経験と知識が必要だと思われていた知見を、人間よりはるかに短時間で正確に代替できる事が分かった。これからは融資担当はより人間臭いところ、融資先役員などの個人的な付き合いや人間関係などに注力し、営業活動に専念できることになる。

GoogleがGoogle翻訳に人工知能を採用したと、地味な発表をしていた。そんなに気にしないでいたが、先日、和文英訳をやらせてみたら、従来のGoogle翻訳とは格段の差で良くなっていた。これなら翻訳は相当のレベルで任せられるようになるだろう。従来と異なるのは、数多く翻訳させれば、類例が増えより正しい翻訳になることだ。すなわちどんどん依頼者の要求に応じて学習していくと思われる。

人工知能がいわゆるバズワード( buzzword もっともらしいけれど実際には定義や意味があいまいな用語のことで、特定の期間や分野の中でとても人気となった言葉のことである。)の域を超えて、知らない間に社会や、仕事の中に浸透してきているのを感じる。

いったい、人工知能は今どこまで人間に追いついたのか、追い越したのか、興味のあるデータがある。人工知能と人間の能力の優劣はどのような関係にあるのか?ということで、米国、電子フロンティア財団(EFF)がゲーム・画像認識・言語などのカテゴリにおいて、人工知能の能力は人間の能力にどれくらい追いついているのかをグラフ化している。グラフを見ると、既に人工知能が人間を追い越しているもの、まだまだ差があるもの、あと少しで追い越されるであろうものなどが歴然としており、とてもおもしろい。


人工知能がいつチェスで人間を超えたのか
赤の点線が人間、すでに10年以上前に人工知能が
上回っている。その後囲碁、将棋での経過は
御存知の通り
話し言葉の音声認識では、人間のエラー率
5.9%にようやく人工知能が5.9%で追いついた。
左軸がエラー率、赤の点線が人間
画像認識能力での人間のエラー率(5%)に対して
人工知能は3.5%まで来ていて人を超えている

子供の本の読解力の正解率は、人間が82%弱に対して
人工知能は72%でまだ弱い。論理的思考力のテストである。

翻訳については人間を50として、人工知能は
まだ42以下にあるが、2016年以降どんどん
上昇傾向にある。

冒頭の話題のような事例は、身近なものだが、どの仕事がAIに取って代わられると言った話題はもう意味がない。人口が減って、高齢者ばかりになる日本で、従来以上の生産性を上げるには、どの分野でどのAIを使えば良いのかを真面目に考える時代に来ている。


Wednesday, July 12, 2017

奈良 福智院の地蔵菩薩像


奈良 福智院 黄色の壁が目立つ
奈良の地蔵菩薩と言えば、十輪院の石像が有名、しかし、十輪院のすぐ近くなのに、福智院は初めてだ。本尊は地蔵菩薩坐像であるが、非常にユニークなお地蔵様である。
十輪院のブログはこちらからどうぞ。

平日の午後、福智院を訪れると、他に拝観者は居らず、一人で地蔵菩薩坐像を独り占め。さらにご住職が丁寧に説明してくれて得した気分だった。
気兼ねなく、菩薩像の光背にも近づいてじっくり眺めることができた、光背にびっしり付いた560体の化仏も間近で確認、「美は細部に宿る」と言うが本当のことだ。
福智院は十輪院のすぐ隣だった
お地蔵様は大人から子供に至るまで皆に親しまれる仏像だ。もともとインド神話にでてくる仏陀以前のインドの神様で、梵語でキシチ=ギャルバと言い、キシチは大地、ギャルバは胎を意味し、全てを包含することを言う。地蔵とは大地の様に全てのものを育成し成就させる働きがあると意味だが、仏教では地獄に堕ちた人にも手を差し伸べる慈悲無類の菩薩である。仏陀が入滅してから次の弥勒如来がこの世に現れるまでの56億7千万年間は、地蔵菩薩が人々の救済に当たるとされている。
地蔵菩薩坐像(重文)
福智院の地蔵菩薩坐像はとても変わっている。まずは座っている台座だ、普通は如来が座る宣字座(四角で前から見ると漢字の「宣」に見える)に、右足を出した安座姿であること(安座姿の仏像は珍しい)。さらに舟形光背を背負っているが光背一杯に化仏がびっしりと彫り込まれている。その数560体、その他、頂上に如来像、左右3体づつの地蔵像、合わせて567体の化仏があり、その数は、釈迦入滅後56億7千万年後に下生する弥勒信仰を表している。裳懸け宣字座は如来専用、化仏付き光背も如来のもの、そして、立ち姿が多い地蔵菩薩が、宣字座で安座とは何事かと思われる。このような地蔵菩薩像は他に類例がなく、福智院の本尊が唯一であると言われている。
光背を埋め尽くす化仏 その数560体
私達が目にする地蔵菩薩像は石造りが多い、福智院の地蔵菩薩像は鎌倉時代の作で重要文化財の指定を受けている。ヒノキの寄木造りの上に漆を塗り重ね、その上に彩色が施されていた。造立は鎌倉時代だが、裳懸け宣字座のつくりは飛鳥・白鳳時代の古い様式を残しており、南都の鎌倉彫刻の特徴か、丈六の坐像となっている。もともとは興福寺の地蔵堂であった。奈良・三地蔵菩薩像は、十輪院の石造り地蔵、福智院の丈六地蔵、大和郡山矢田寺の日本最古の地蔵の三尊である。次は矢田寺を訪れて三地蔵を片付けたい。

Sunday, July 9, 2017

iPad Pro を入手



iPad Pro 10.5インチ キイボードは外せる 
新しいApple Pencil のかき心地も良い。
iPadとは、今まで4代に亘って付き合ってきたが、今回 5台目となるiPad Pro 10.2インチを手に入れた。6月4日に発表され、いつも購入している地元のソフトバンクへ行ったら、品薄で何時入るか分からないとのこと、予約も受けてくれない。大阪駅前のヨドバシカメラのApple店で聞いても答えは同じ。そんなに販売が好調だとは思えないので、Appleのネット直販で注文したら、1週間で届いた。
今まで使っていたiPad Air2でも満足していたが、出張時にはやはりキイボードが欲しい場合もあり、iPad Proでサポートされているキイボードが良さそうと思った。  又、CPUのスピード、液晶画面の解像度の飛躍的なアップ、さらにまるでボールペンのような手書きを高速可能にしたスタイラスペンが気に入った。このブログで何度も書いてきたが、タブレットPCの利便性は、クラウドサービスの充実度と密接につながっている。クラウドのおかげで、単にデータを取り出したり、電子書籍を読むだけなら、今や、スマートフォンや旧来のタブレットで充分だ。

動画で紹介 ipad proでもWordは使えるし、マイクロソフトのオフィスも使えます

Amazon Drive
クラウドストレージサービスも、どうやら3-4のメジャープレイヤーに絞られてきたようだ。Dropboxがローカルファイルとの自動同期の効率から満足度も高く、ユーザーからの評価も高いが、このところ相次いて、AmazonDriveやGoogleDriveが同様の自動同期機能を追加してきたので、DropBoxの優位性が揺らいでいる。本当はAmazonDriveかGoogleDriveにまとめてしまうのが、経費や管理の面からもベストだが、DropBoxの自動同期機能から離れられず、併用を余儀なくされてきたのが、解決できるだろう。だが一方、AmazonDriveの売りだった、年間13200円/容量無制限サービスがアメリカで撤回された(日本ではまだ)。
Drop box
Evernote
マイクロソフトのOneDriveも、昔ながらのエクスプローラー・スタイル遵守を変えず、スマホやタブレットでは使い勝手が良くない。だからマイクロソフト社は携帯電話事業がうまく行かないのではないかと思っている。そうなると結局、ネット関連で総合的な機能を提供するサービス会社は、老舗の米国Yahooは消滅したので、Amazon,  Evernote、GoogleDriveとDropBoxになってしまう。今後のクラウドサービスへの展望も見えて来たようだ。

Google Drive
IPad Pro を操作してみて、一番のおどろきは画面がきれいなことと、画面の切り替え、アプリケーションへの移動がとても早くなっていることだ。CPU速度が上がり、解像度がiPadAirに比べて格段に高く、かつフレームレートが倍になったからだ。私はデスクトップを旗艦システムとして、資料作成や、クラウドファイルのメインテナンスに使っているが、こちらはi7CPUだからパフォーマンスは良く、画面の切り替え、システムのレスポンスなど全くストレスの無い使い勝手だが、極端な話、このiPad Proはデスクトップと同様のサクサク感を味わえる。さらに、iPad Proには取り外しの出来るキイボードが装着できるが、小さい割にキイタッチがよく、これは使えると言う感触を持っている。
ハード面は、相当ノートPCの領域に来たが、問題はソフトである。iOSは今年の秋頃にiOS11にアップグレードされる予定だ。公表されているiOS11では、ローカルファイルを持てるようになり、マルチウィンドウのサポート、自由なコピーペなども可能にするらしい。そうなると、高速Wifiや4G通信回線によるクラウドサービスとの連携で、本当にノートPCを代替できるのではないか。画面がきれいなので、動画サービスでTV番組を見ても疲れない。スピーカーも4個装備されているので、音楽だっていい音で聞ける。
動画のスピード感はこちらから  解像度と処理スピードが上がったので、Apple pencilの使い勝手が良くなっている。自炊した本や資料を読みながら、手書きで画面にコメントを入れたり、色をつけたり、傍線を引いたりするのに適している。また、手書きによる資料作成も自由にできるようになった。私がiPadを使いだして、もう5代目になったが、ぼつぼつ打ち止めになるのでは無いかと言う予感がする。